法人の歴史
関東大震災の罹災者救済事業から
1923年(大正12年)12月13日、日本福音ルーテル教会は、関東大震災の罹災者救済のため、麻布市兵衛町(現在の港区)のスペイン公使館敷地内にバラックを建設し、母子と老人を受け入れました。これが母子生活支援施設や保育園を運営する社会福祉法人ベタニヤホームと当法人の事業のはじまりです。この事業のために、アメリカや中国、インドなどの教会から見舞金を受けました。
当初は、大震災の被害が収まるまでの予定でしたが、入所されている方々から「このホームにいたい」との声が強く、また東京都からも「小さくて家庭的な施設なので続けて欲しい」との要望が出されたため、事業を続けることになりました。そして杉並区高円寺への移転を経て、1936年(昭和11年)から現在の西東京市にて各種サービスを提供しています。
地域に目を向けて

ボランティアによる配食サービス
1970年代から施設の持つ有形・無形の資産を地域の高齢者にも利用していただこうと、さまざまな在宅サービスを開発し実施してきました。1971年の老人福祉週間を機に、地域の高齢者を対象に健康・生活相談を始めました。翌1972年には保谷市(現在の西東京市)、武蔵野市の高齢者へ昼食の配食サービスをはじめ、その後、夕食の配食サービスも行ってきました。
また、高齢者向けの保健食・料理教室(※)、や高齢者健康教室などを実施し、1981年には、武蔵野市福祉公社と協力して、独り暮らし高齢者の緊急通報システム(※)の研究・開発を行い実用化しました。これは、先の配食サービスとともに日本で初めてのものです。
現在では、ショートステイ事業、ホームヘルパーの派遣事業、居宅介護支援事業、訪問看護事業、およびデイサービス事業を法人として運営するとともに、地域包括支援センターおよび高齢者配食サービス事業を西東京市から受託し運営しています。
さらに近年においては、地域の認知症の方がスタッフとなって運営する「おひさまカフェ」の開催の他、施設で生活をされるご利用者の方々と地域をつなぐ、春の「ぽぽたんカフェ」と秋の「いきいきさんデー」は、毎年恒例のイベントとして多くの方々にご参加いただいています。
※高齢者向けの保健食・料理教室、緊急通報システムは、当法人として高齢者福祉に関する問題提起と実践を通して、その役割を十分に果たしたと判断し、終了しました。
沿革
1923年
| 日本福音ルーテル教会が関東大震災の罹災者救護事業として、東京都港区のスペイン公使館敷地内(当時の麻布市兵衛町)にバラックを建設し、母子と老人を受け入れる。これがいまの社会福祉法人ベタニヤホーム及び社会福祉法人東京老人ホームの事業のはじまりとなる
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1924年
| 老人ホームは杉並区高円寺に移転、母子ホームも11月に本所菊川橋に移転
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1936年
| 東京都北多摩郡保谷町大字上保谷新田168に1,000坪の土地を取得、三井報恩会、服部報公会からも資金の助成を受けて、121坪余を新築し移転
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1938年
| 保護施設の認可を受ける
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1946年
| 生活保護法による養老施設としての認可を受ける
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1950年
| 東京都北多摩郡保谷町大字上保谷新田70の土地435坪を取得して菜園とする
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1952年
| 社会福祉法人東京老人ホーム設立の認可を受ける
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1953年
| 東京都北多摩郡保谷町大字上保谷新田168の隣接地550坪を取得
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1956年
| 施設内診療所(内科のみ)の開設許可を受ける
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1960年
| 東京都北多摩郡保谷町大字上保谷新田70の土地119坪余を同町大字上保谷4の4の宅地(同面積)を交換、ホーム長宿舎27坪余を新築
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1963年
| 老人福祉法により、養老施設は養護老人ホームとなる
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1964年
| 養護老人ホーム、124坪余を新築(都補助金5,331,000円)
軽費老人ホーム、297坪余を新築(都補助金10,762,500円)
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1964年
| 軽費(東京老人ホーム泉寮)の事業を開始(定員50名)
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1965年
| 養護定員160名
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1972年
| 保谷市の高齢者に対する地域健康相談を始める(無料検診月1回)
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1972年
| 地域の高齢者に対する配食サービス(保谷市、武蔵野市)を始める
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1973年
| 宮城県仙台市鶴ヶ谷5丁目17に鶴ヶ谷保育所希望園を新設(定員90名)
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1983年
| 社会福祉法人鶴ヶ谷保育所希望園を設立、同事業を分離
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1984年
| 居室個室化のため、養護定員を100名に減員
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1987年
| 施設建物建て替えのため、東京都保谷市柳沢2丁目70番地1の土地1,042平方メートル及び建物561平方メートルの養護老人ホーム(東京老人ホーム別館)ならびに東京都保谷市柳沢5丁目4番地4の土地396平方メートル及び建物91平方メートルのホーム長宿舎を売却
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1989年
| 施設建物建て替えのため、敷地北側の仮居住棟へ移転 (養護:東京老人ホーム25名 軽費:東京老人ホーム泉寮43名)
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1989年
| 東京都保谷市柳沢4丁目1番3の建物2,918平方メートル(養護:東京老人ホーム本館1,934平方メートル、軽費:東京老人ホーム泉寮984平方メートル)及び大小樹木を解体撤去
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1990年
| 東京都保谷市柳沢4丁目1番3(土地5,124平方メートル)に鉄筋コンクリート造銅板葺地下1階付5階建が新築落成(竣工式8月24日)
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1990年
| 特別養護老人ホームめぐみ園の開設許可に伴う、新しい建物による施設事業は次の通り
1. 養護老人ホーム 東京老人ホーム
定員50名 面積2,079平方メートル(全室個室)
2. 軽費老人ホーム 東京老人ホーム泉寮
定員100名 面積3,582平方メートル(全室個室)
3. 特別養護老人ホーム めぐみ園
定員80名、ショートステイ8名
面積3,564平方メートル (48室個室、18室2人室、1室4人室)
建物建て替えに対する補助金は総額2,083,890千円(内、国庫116,864千円、都1,007,026千円、武蔵野市720,000千円、保谷市240,000千円)である
ただし、武蔵野市、保谷市の補助金は借入金の償還金に対する補助金429,681千円(20年間)を含む
法人自己資金は863,913千円
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1992年
| 特別養護老人ホームめぐみ園の2人室18室の個室化工事完成(個室84室、4人室1室)
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1993年
| 保谷市在宅介護ホームヘルパー派遣事業を開始
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1995年
| めぐみ園在宅介護支援センター事業開始
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1995年
| 特別養護老人ホームめぐみ園の4人室1室の個室化工事完成(全室個室化完了、 個室2室増築、グループルーム新設)
東京都共同募金会配分金10,000千円
都財団5,000千円(5年償還)
自己資産12,552.5千円
増築面積76.6平方メートル、建物延床面積9,301平方メートル
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1999年
| 介護保険による指定居宅介護支援事業者の指定を受ける(指定日2000年4月1日)
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2000年
| 介護保険制度開始、特別養護老人ホームめぐみ園は、介護老人福祉施設となる
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2000年
| 保谷市高齢者センター「きらら」事業受託(デイサービス事業)
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2003年
| 創立80周年を記念して「ロゴマーク」作製
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2006年
| 富士町地域包括支援センター事業を西東京市より受託
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2010年
| めぐみ園訪問看護ステーション事業開始
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2010年
| 西東京市高齢者センターきらら(デイサービス事業)受託終了
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2013年
| 西東京市高齢者配食サービスの事業受託
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2013年
| 創立90周年を記念して法人キャラクター「ぽぽたん」誕生
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2014年
| デイサービス ぽぽたん事業開始
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2015年
| 認知症の方がスタッフとなり運営する「おひさまカフェ」オープン
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2015年
| 西東京市高齢者センターきらら(居宅介護支援事業所)受託終了
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